30年前の時代
もろく離してしまう
あんなにも欲しかったのに
テレフォンカードの数字が落ちる
受話器越しの君を強く抱きしめた
そうさ俺たち夢を見てた
30年前の時代
まだ若くて たくさんの失敗も許されたけど
他に術もなく また繰り返した
便利になったこの世の中の
たくさん並ぶこの選択肢の
答えを月灯りが照らす
あのウサギの足元あたりの土地を誰かが買い占めたらしいよ
テレフォンカードの数字は落ちる
一番大切な事 分からない
そうさ俺たち夢を見てた
30年前の時代
もう若くなく 失くした物もそれなりにあるけど
少し休んで また出かけるんだ
今頃君は元気かな
あの時の電話ボックス もうないかな
ひとつずつ街灯りが消える
明日も普通に早いしゆっくり休まないと
テレフォンカードのは落ちる
一番大切な事 変わらない
(2019.2.3 up)