月窓

月窓

胸が騒ぐ夜に
月明かり凛と窓を照らす

窓を開けてみると
昨日のサヨナラがそこにいた

サヨナラは本音じゃなくって
うまく行かない時の弱虫の強がり

強がってろくな事はない
分かっちゃっていてもまた眠ったフリだし

経験を積み重ね
真っすぐな気持ち照れ臭くなって来た

データを消去して
もう一度会いに行くよ

君の家へ続く路地の匂いが好きだ
君も窓を開けているかな？

眠る街を抜ける風
背中押されて急ぐ道

道はどこへ抜けるのか
春の風はどこへ吹き抜けたのか

奇跡を待ちつづけ
同じ居場所がただつらくなって来た

弱さを暴露して
本当に会いに来たんだ

最初に出会った瞬間の月を覚えてる
君の窓からも見えるかな？

君は窓を開けてくれるかな？